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肥料等の価格高騰への緊急対策を求める意見書について
新型コロナウイルス感染症の影響に加え、原料を海外からの輸入に依存する肥料をはじめとする生産資材の価格高騰により、国内農畜水産業の生産現場の厳しさは増し、安定生産に支障をきたしかねない状況となっている。
また、深刻化するウクライナ情勢は予断を許さず、様々な物質の価格も上昇が続いており、特に、農作物の育成に不可欠な肥料、畜産に必要な飼料等の価格は、足下で上昇するだけでなく、先行きの不透明さを背景に今後も不安定に推移することが懸念されている。そのため、将来を見据えた食料の安全保障強化のための国内農畜水産業の生産基盤の維持が不可欠となっている。
よって、国においては、将来にわたる食料の安定確保と国内農畜水産業の生産基盤の維持に向け、肥料等の価格高騰への緊急対策について、次の事項を早期に実施するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
記
1 肥料等の価格高騰が農業経営に及ぼす影響を緩和するため、国のセーフティネット制度による支援のない肥料等について、生産・経営に支障をきたさないよう、機動的な対策を早急に講じること。
2 需要と供給により相場が形成される農畜水産物は生産コストが販売価格に反映されにくいため、生産資材などコスト上昇分を販売価格に転嫁することに対し、国民の理解醸成を促す取組みを図ること。
令和4年6月30日
岐阜県議会議長
(送付先)
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、農林水産大臣、内閣官房長官