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インターネット展示室2「食の考古学」_Bケース:古墳時代・古代の食に関わる遺物
Bケース:古墳時代・古代の食に関わる遺物
古墳時代・古代の食器土師器・須恵器・灰釉陶器
古墳時代には小型の高坏、鉢が普及し、個人が銘々に使う食器として使われるようになりました。古墳時代中頃から須恵器が広まり、食器は、坏や鉢のような手持ち(底持ち)食器が中心となり、それとともに小型の高坏は減少していきました。
稲荷遺跡(大野町)では古代の耳皿が出土しました。耳皿は、箸(はし)・匙(さじ)置きとして使われました。このことから古代には、箸を使っていたことが分かります。両端が折り曲げられており、上に乗せても落ちないように工夫されています。現在でも、神社のお供えで使われている例があります。
平安時代になると、中国の高級な陶器をまねて作られた灰釉陶器が現れます。その多くは役所や寺などで食器として使用されました。ちなみに灰釉とは植物の灰を主な成分とした釉薬のことです。その釉薬を土器の表面に塗ってから焼くことで、美しい光沢が生まれます。
パネル
高坏・鉢(PDF:948KB)
須恵器の坏(PDF:326KB)
遺物の紹介
荒尾南遺跡(大垣市)出土の高坏
六里遺跡(大野町)出土の坏身(つきみ)
稲荷遺跡(大野町)出土の坏蓋(つきぶた)
稲荷遺跡出土の耳皿
興福地遺跡(大垣市)出土の灰釉陶器の皿