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知事記者会見録(令和6年8月8日)

※知事及び記者の発言内容については、事実誤認や単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、発言の趣旨を損なわない程度に整理して作成しています。

令和6年8月8日(木曜日)15時00分

​​司会
 ただいまから知事定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事お願いいたします。

知事
 
まず、国民文化祭関連の進捗がございまして、そのご報告をしたいと思います。最初にお手元にありますが、公式ガイドブックのダイジェスト版ができました。冒頭のところで特別企画ということで、県内の清流ごとに地域の紹介をして、清流文化のイメージを持っていただこうというところから始まって、17ページで県民運動として、日比野さんが先頭をきってやっております地域推し活動、愛称「ちーオシ」をご紹介していますし、それから21ページからは、個々の事業紹介ということで、300を超えるイベントがございますが、そのうち約半分の145のイベントをダイジェスト版としてご紹介しているということであります。あと、検索の便宜ということで、圏域と日にちによる検索と、それから分野ごとによる検索と、両方から探せるようにしております。それから29ページが開会式の概要でありますが、今回お手元の次の資料にありますように、開会式の出演者が決定しましたので、ざっと開会式のイメージを持っていただけるよう、鋭意細かいところを詰めていますが、こういった方々のご協力を得て、そしてポーランドのシロンスクの皆さんも参加されますが、開会式としてやっていこうということでございます。それから40ページでは、下呂市で開催する「南飛騨Art Discovery」ということで、自然とアートの織りなす新しい地域の魅力、創造を発信ということです。それから61ページにあります、文化的処方と言いますか、アート体験によって、体と心の健康を確保していくという研究が今進んでいるところでありますが、それに関するプログラムでありますとか、62ページにありますような、障がいの有無に関わらず、あるいは環境、立場に関わらず、共創ということで文化芸術共創プログラムというイベントを用意しております。なお、9月上旬には全ての事業を網羅した全編版をお出しする予定でございますし、またその全編版を電子化したデジタルブックも制作することにしていますが、まずはこのダイジェスト版を広く県民の皆さんに見ていただき、さらに関心を持ち、また参加をしていただきたいと思っているところでございます。
 それから、国民文化祭の一部になるわけですが、「清流の国ぎふ芸術祭」、これは毎年やっているイベントでありますが、今年は「文化イヤー」ということで、国民文化祭にちなんで特別企画を2つ用意しておりまして、それをこの資料でご紹介しております。1つ目は「アートラボぎふ」特別企画ということで、10月19、20日に県庁20階の清流ロビーで、コスチュームアーティストと言いますか、衣裳芸術あるいは舞台衣装をやっておられますひびのこづえさんによる「ちいさな生きものブローチ作り」のワークショップと、それからパフォーマンス「Rinne」を公演していただくということで、ひびのこづえさんは日比野克彦さんの奥様でいらっしゃいまして、コスチュームの世界で活躍しておられます。もう1つは、「芸術文化シンポジウム」ということで、「アートを楽しむ」というサブタイトルで、世界的に活躍しております、日本画家の千住博さんを囲んで、そしてこちらに書いてあります方々のパネルディスカッションの企画をしております。
 それからもう1つは、ONSEN・ガストロノミーウォーキングについて、10月16日に高山市の市街地において、フランスのアルザス欧州自治体の関係者をお招きして、交流の拡大、それから地域の活性化ということで開催いたします。アルザスは、すでに10年位に亘って交流がありまして、かつて私どもが現地へ行ってガストロノミーウォーキングをし、これを受けて、高山、奥飛騨で、ガストロノミーウォーキングをやって、当時の県知事さんにも来ていただいたことがありますが、今回の国民文化祭にちなんで、お手元にあるようなプログラムでやろうということでございます。アルザスとは、コルマール市と高山市、それからリクヴィル村と白川村、それから今でいうところのアルザス欧州自治体と岐阜県と、三層の交流が進んでおりまして、それぞれのトップが皆、今回は知事というか議長というのか、フランスの場合、県議会議長と知事は同一人物でありまして、三権分立の国じゃなかったのかと時々冷やかすのですが、両方の権限を持っているわけですが、その県議長さんと言うのか、知事さんがお出でになりますし、コルマール市長、リクヴィル村長さんもお出でになります。飛騨の食材、地酒、郷土料理、またアルザスゆかりの食べ物を食べ歩き、飲み歩きしながら、交流を深めていくということで、国民文化祭の一コマでもありますし、万博に向けての国際交流という位置付けもしておりまして、大阪・関西万博に向けて、岐阜県はいくつか交流プロジェクトをやっていますが、その1つにもなっております。私も一緒に高山を歩こうと思っております。
 この辺が国民文化祭に関連するものでございますが、順次進んでいるということでございます。特にガイドブックについては、広くアピールしていきたいと思っております。
 それから次の資料が、ニジマス管理釣り場の設置及び運営手続きを見直すということで、ご記憶かと思いますが、今年2月19日に長良川の管理釣り場において、ニジマスの一部が施設外に流出した事案について、その後検証作業を行い、再発防止策を検討してきたわけでありますが、今回管理釣り場の設置をする場合、あるいはその運営をする場合に、事前にきちんとした手続きをとっていただいて、確かなものにした上でやっていこうということです。例えば設置場所について、その場所が適切であるかどうか、特に観光・文化・環境、いろんな角度からチェックする必要があるのではないかと。それから、釣り場の施設の有り様とか、それから増水時にニジマスを撤去できるような計画になっているかどうかとか、あるいは緊急時に計画的に行動が実行できるような体制をとっているかどうかとか、今回の事案に即して、問題について予め河川管理者として、国、市町村、それから県の関係課が調整会議といったものを設けまして、予め事前協議ということで、申請予定者等との間で十分なやり取りをして、体制を整えていただいて、その上で所定の法的な許認可の手続きに入るということにさせていただきたいと思っております。フロー図が一番後ろにございますが、特にこの事前協議というところで、丁寧に見ていこうというところが基本でございます。
 それから、総文の開催結果概要という資料がございますが、おかげさまで7月31日から8月5日までの6日間に亘って、無事にかつ盛大に「清流の国ぎふ総文2024」を行うことができました。その中で、7月31日と8月1日の2日間、秋篠宮皇嗣同妃両殿下並びに悠仁親王殿下にもお成りいただき、つつがなく行うことができました。当初の予定どおり、高校生がざっと2万人、それから保護者も含めた県内外の関係者、あるいは参加者、観覧者等々合わせまして約10万人ということで、当初の予定どおりの大交流を実現することができました。秋篠宮殿下、同妃殿下、それから悠仁様にも、総合開会式、パレードに加えて部門をご覧いただきまして、いろいろとご質問がございましたし、楽しんでいただきました。また、それぞれの部門ごとに、いろんな賞が出るわけでありますが、22部門中の11部門において、本県代表の高校生が様々な賞を獲得しておりまして、非常に立派な成績を上げていただいたところでございます。特に話題になったのが“青春(せいしゅん)”と言わないで“アオハル”と高校生が言うものですから、何となくフレッシュな、不思議なもので、“せいしゅん”と言われると使い古された言葉な気がするのですが、“アオハル”、“アオハル”と言って連呼して、一生懸命汗をかいている姿が、いかにもはつらつとした高校生らしい雰囲気でありまして、大変印象的だったわけであります。この秋の盛り上がりと言いますか、こういう流れを秋の国民文化祭の方にしっかりと繋いでいきたいと思っているわけでありますが、この国民文化祭でも、総文に参加した生徒による総文祭成果発表という一コマがございまして、「未来へつなぐ高校生の思い」というタイトルで、総文祭の成果について発表してもらうということで準備をしていますというところです。
 総文祭もつつがなく終えることができましたし、今年の上期と言いますか、お成りが既に3回ございましたし、諸々の行事、課題もそれなりにこなして来れましたので、残る大きなテーマは国文祭ということで、準備の方もこれまでのところほぼ順調に進んできておりますが、高校生に負けないように「オール岐阜」でさらに内容を十分練りながら、良いものにしていきたいというところでございます。
 そういう意味で、今年残されたテーマは国文祭ということで、私どももこれに全力投球という思いでおりますが、ちょうど私自身も5期20年目にあたるわけでございまして、これも一つの区切りのタイミングかなと思っておりまして、ちょうどスタートしました時に、平成17年2月からですが、「はじめの一歩」ということでスタートして、県政の総点検というところから始まったわけでありますが、ものには始めがあれば終わりもあるということで、この国民文化祭がおそらく「最後の一歩」になるのではないかなと思っているところでございます。そういう意味で、私としては全力で、これに取り組んでいきたいと、そういう思いでおります。以上でございます。

記者
 
総文祭の方で、清流文化の発信というところもあったと思いますが、県内の文化、どのようなものが残ったか、清流文化を後世に繋いでいく上で、どういう役割を果たせたかということをお伺いしてもよろしいでしょうか。

知事
 
いろんな部分がそれぞれに、全国大会という形でやったり、あるいは特定の地域固有のテーマということで、いろいろありますので、なかなか一括りにしていうのは難しいですが、関係者とも話をしていますが、従来の総文祭に比べますと、際立ったパフォーマンス的なものよりは、22部門あるわけでありますが、全ての部門が満遍なく、総文祭の一環としてアピールできるように、実行委員会の皆さんが非常に気を遣ってやっておられて、パフォーマンス化しやすい、パフォーマンスとしてお見せしやすいテーマと、それからパフォーマンスにしにくいテーマがあります。そうするとパフォーマンスしにくいテーマは別途「総文祭新聞」というものを作ったり、別の形でよりアピールをしたりして、いろんなテーマにしてバランスよくアピールしていこうという姿勢を丁寧にやっておられたというのが、非常に印象的でありまして、そこを支えたのがその“アオハル”の精神ということでありますので、その特定のあれとかこれというよりは、むしろ満遍なく“アオハル”の力を発揮するということで、随分細かいところに気配りをし、バランスよくやってもらったというのが私にとっては印象的でした。

記者
 
今月の全国知事会の方の緊急宣言の中で、東京都の小池知事が人口の東京への一極集中と人口減少の因果関係はないということで、元々の宣言案には反対されたというのがありましたが、改めて古田知事は、人口の一極集中と全国的な人口減少の因果関係について、どのようなお考えがあるかお聞かせください。

知事
 
安倍内閣の最初の頃に地方創生がありまして、当時私は知事会の地方創生本部長でありましたので、あの時は明確に一極集中是正というテーマが内閣の方からも出ておりましたし、私どもはそれを受けてどうあるべきかという議論をしたわけです。今回私は総文祭のお成りがございましたので、残念ながら知事会には行けなかったのですが、ある意味では似た議論の繰り返しをしている部分もあります。当時も同じような議論がございました。当時、私がした議論は、小泉内閣の行政改革の中で、大学の立地についての規制を思い切って緩和したということで、都心に大学が回帰してきたと、一旦郊外に出たものが大きく回帰してきて、それに伴って東京に移動する若者の数が急増したということで、若者の移動、すなわち就職・進学いろいろありますが、大学の都心回帰も非常に大きな要素であったというようなことをデータでお示ししながら、少なくともかなりの大学が都心に回帰しているわけなので、これ以上都心の大学の定員を増やすことは控えてはどうかということで、定員増を凍結するというかそういう提案をして、いろいろ議論がございましたが、最終的には一致して了解してもらって、知事会として提案をして、国もそれを受け入れたわけでありますが、ここへ来てデジタル人材が足りないということで、デジタル人材は増やしても良いじゃないかということで、その部分が今、また緩められたわけです。そういうことで、かなり学生の移動が増えているというところがありますので、人の移動についてどう考えるか、そしてその原因なりをどう考えるか、一つひとつ丁寧に事実関係を押さえながら議論をしていく必要があるのではないかと思いますが、いずれにしても、この問題は東京対アザーズというよりは、対立という中で解決するというよりは、一緒になって丁寧にデータを見ながら議論をしたら良いのではないかなと思っておりまして、今回司令塔となる本部も知事会の中にできましたので、大いにこれから議論してもらったら良いのではないかと、そんな感想です。現場におりませんでしたので、個々のやり取りを詳しくは承知しておりませんので、そんな感想を持っております。

記者
 
先ほど国文祭への意気込みをお示しになられました。最後の一歩になるというお話をいただきました。5期目の最後になるという意味なのか、知事としての最後の一歩になるという意味なのでしょうか。

知事
 
後者の意味です。

記者
 
任期満了まで半年を切ったところになりました。次回の知事選挙に対しての対応ということでしょうか。

知事
 
そういうふうに理解をいただいて、結構でございます。

記者
 
是非、知事のお口から、そこに至る、決断に至るまでのことも含めてお話しいただけると嬉しいです。

知事
 
今年の上半期の大きな行事とか課題も一通り終わりましたので、特に総文祭が終わったところで一呼吸入れさせてもらいましたので、いろいろと考えた上でのことでありますが、20年というのは一つの節目ではないかなということで、その方向で決断をいたしました。

記者
 
いつぐらいに決断されましたでしょうか。

知事
 
いずれにしても、5期目の任期は来年の2月上旬までですので、どこかで出処進退を判断しなければいけないということはかねてから思っておりましたが、何せ今年度は次から次へといろんな課題がありますし、そういう意味ではそちらの方に没頭しておりましたので、今回総文祭も終わって一呼吸したところで、いろいろと考えた上での結論ということです。それから私自身、5期目を志した時に申し上げたのは、やはりウィズ・コロナからアフター・コロナへということで、コロナをどう乗り越えていくかというのが大きな、そしてアフター・コロナの道筋をどう開いていくかというのが最大の課題でありましたし、それから若干私どもの行政の内輪の話としては、10年近くかけて議論し積み上げてきた新しい庁舎について、スムーズに移行をし、モチベーション高く職員の皆さんに仕事をしていただいて、県民の皆さんにもご評価いただけるような、しっかりとした新庁舎を完成させていくという、これも一つの課題でございましたけれども、幸い昨年の5月、コロナが第5類に移行しまして、移行過程をスムーズに進めていくということと、移行した後、アフター・コロナへの道筋を考えながら、かつ新しい感染者に対しても油断なく対応していくということで進めてきたわけでありますが、アフター・コロナについて言えば、今年はご案内のように「文化イヤー」ですので、清流の国づくりの一つの集大成と言いますか、そして清流文化を「文化イヤー」に即して、確固たるものにしていきたいと、そして内外にアピールしていきたいというようなことで進めてきておりますので、国文祭が一つ、そのピークとして予定されているわけでありますので、それに全力投球するということで、5期目を目指した際に考えたテーマについては、何とかやってこれたのではないかなと思っておりますが、最後まで気を抜くことなく、しっかりとやっていきたいと、そんな思いでおります。

記者
 
県議会の最大会派の自民党が、24日に知事選に関わる選挙対策委員会を開くということでした。自民党の関係者の方にはそういったお話はされているのかということと、今後の選考に対してご意向をどのようにお伝えになっていくかということをお聞かせください。

知事
 
この話は今ここで初めてする話でありまして、どなたにもお話はしておりません。自民党がどのようにおやりになるかは自民党さんのお考えですので、私の方からあれこれ言うことはないと思います。

記者
 
知事として後継者に対する思いというか、そういうものはありますでしょうか。

知事
 
前から申し上げておりますが、どういう方が良いかは最終的には県民の皆さんがお選びになるわけなので、後継者指名というのは、私自身は考えていないということです。

記者
 
先月の定例会見で(知事選について)質問させていただいたのですが、その段階ではまだ考えが及ばないとのことで、この一か月で、誰にもお伝えならず、今この場で、知事の任期を終えると、20年を終えるということなのですが、なぜ今、このタイミングでということなのでしょうか。

知事
 
これはどこかで決断しなければいけない問題ですので、ただ前にも申し上げたように、いろんな課題に取り組んでいる渦中にどうこう言うわけにはいきませんので、この夏までのいろんな行事や、やらなくてはいけないこととか、一通り終わったところで、まさにこの週末にゆっくり考える時間ができたということで、いろいろ考えましたが、決めた以上はしっかりと申し上げたほうが良いのではないかなということで、今日申し上げたところです。

記者
 
自民(党)の方にも伝えてない、誰にも伝えてないということなんですが、家族も含めて誰にも伝えていないということでよろしいでしょうか。

知事
 
そうですね、これは政治家としての判断ですから、特に誰かに(相談した)ということはありませんし、特に特定の人に相談をしてということもありません。

記者
 
ご自身のこれまでの20年をどのように振り返られますでしょうか。

知事
 
まだ振り返りというモードではありませんで、いずれどこかの機会で振り返り、総括はしなくてはいけないとは思いますが、今は国文祭をとにかくやり遂げるということに全力投球をしたいということでございます。

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