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インターネット展示室2「食の考古学」_Dケース:つかむ、すくう道具
Dケース:つかむ、すくう道具箸・匙・杓子
食べ物をつかむ道具箸(はし)
箸が日常的に使われ始めたのは奈良時代とされます。平城宮跡から多量の檜(ひのき)の箸が出土し、『万葉集』の中にも箸についての記述があります。
江戸時代中期に竹を使った割箸が登場します。その後広く普及し、明治時代には杉を使った割箸が全国で普及しました。
遺物の紹介
箸(左側から荒尾南遺跡出土・今宿遺跡出土・大垣城跡・城下町出土)
食べ物をすくう道具匙(さじ)・杓子(しゃくし)
匙は、静岡県の登呂遺跡から木製のものが出土しており、弥生時代には使われていたと考えられています。
杓子には、飯(めし)杓子と汁(しる)杓子に区別されます。飯杓子は平らな木片で、現在の「しゃもじ」の形とあまり変わりません。汁杓子は現在の「おたま」で古くは帆立貝に柄を付けて使っていたようです。その後、中央をくぼませた木製の刳物(くりもの)が使われました。
遺物の紹介
匙(左が今宿遺跡出土・右が荒尾南遺跡出土)
杓子(左が荒尾南遺跡出土・右が今宿遺跡出土)