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水道の水質について、一般的に問い合わせ等の多い事項と、それに対する回答を掲載しています。
一般事項
Q1:赤い水が出るのですが?
Q2:蛇口から黒い異物が出るのですが?
Q3:白い水が出るのですが?
Q4:浴槽の水が青く見えるのですが?
Q5:魔法瓶の中が黒くなるのですが?
Q6:やかんや蛇口などの水回りに白いものが付着するのですが?
Q7:風呂場のタイルや台所の流しがピンク色になるのですが?
Q8:水がカルキ臭い(塩素臭)のですが?
Q9:水がカビ臭いのですが?
専門事項
Q10:水道水に発がん物質のトリハロメタンが含まれているそうですが?
Q11:水道水にダイオキシンは含まれますか?
Q12:クリプトスポリジウムとはなんですか?
Q13:水道管にアスベスト(石綿)が使われているそうですが?
Q14:水道管に鉛が使われているそうですが?
Q15:岐阜県営水道の水はおいしいのですか?
A:回答
配水管や、給水管の鉄さびが原因と考えられます。赤水の発生が一軒だけで、比較的短時間蛇口から水を流すことで解消する場合は、その家庭の給水管が古くなりさびていると思われますので、給水管を更新する必要があります。赤水の発生が広範囲にわたる場合は、水道工事による断水や、消火活動などにより配水管の中を流れる水の速さが変わったときに、配水管の鉄さびがはがれて出てきたものと思われます。鉄は人体に必要な栄養元素で、赤水を飲んでしまっても健康に問題はないと思われます。通常はしばらく水を流すことできれいになりますので、その後飲用にご使用ください。
A:回答
蛇口に使用されているゴムパッキンが劣化してはがれたことが原因であることが多く、この場合はパッキンの交換が必要です。開栓直後の一時的な場合が多く、すぐにパッキンを交換できない場合は、しばらく水を流してからお使いください。
A:回答
水道水をコップに汲んだとき、下の方から徐々に透明になる場合は、配管から混入した空気が、細かい泡となって白濁したものです。水質異常によるものではなく、そのまま飲んでも問題はありません。
A:回答
海の水が青く見えるのと同じで、光の影響によるものです。特にアイボリー系の色の浴槽でこの現象が見られます。着色しているわけではありませんので、問題はありません。
A:回答
給水管や給湯設備に使用されている銅管から微量の銅が溶け出し、これが徐々に魔法瓶の内側に付着したものです。特に給湯設備から直接お湯をつぎ足すと、この現象が起こりやすくなります。
A:回答
水道水には、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が含まれており、水が蒸発した後に固形物として残ることがあります。ミネラル成分は人体に必要な栄養素であり、飲んでも問題はありません。
A:回答
水道水は消毒されており、細菌やカビなどは存在しませんが、空気中に浮遊している雑菌が繁殖して色素を形成し、ピンク色、黒色、紫色などになることがあります。湿気の多い水回りの清掃や換気を十分に行ってください。
A:回答
水道水の消毒に使用している塩素の臭いです。水道法では衛生上蛇口での塩素濃度が0.1mg/L以上でなければならないことが定められています。塩素の臭いは水道水が病原菌の汚染から守られた衛生的な水であることの証でもあります。水道水中の塩素濃度は、時間とともにだんだん低下していきますので、浄水場では水が各家庭の蛇口に届くまでに減少する分を見込んで、水道法の基準を下回らないよう、かつ濃度が高くなりすぎて強い塩素臭を感じないよう、適正な量の注入に努めています。塩素臭が気になる場合は、やかんの蓋を開けた状態で5分以上煮沸させると臭いはなくなります。
A:回答
夏期にダム湖などで繁殖した藻類がかび臭物質を産生します。通常の浄水処理ではかび臭の除去は困難で、活性炭処理が必要です。かび臭は病原菌のような不衛生なものではなく、飲んでも問題はありません。岐阜県営水道では夏場を中心にかび臭物質(ジェオスミン、2-メチルイソボルネオール)の検査を行っています。昨年度の検査結果は年間をとおしてジェオスミン0.000001未満-0.000004mg/L、2-メチルイソボルネオール0.000001mg/L未満であり、基準値(ともに0.00001mg/L)を下回っていました。かび臭は水質基準値以下であれば、ほぼ感知されませんが、感じられる濃度は個人差が大きいので感じる人もいます。
A:回答
トリハロメタンは、原水に含まれるわずかな有機物と、浄水場において消毒のために用いられる塩素が反応して生成される物質で、発がん性があるといわれています。クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルム、それら4種の合計量を総トリハロメタンとしてそれぞれ水質基準値が定められています。水質基準値は、生涯水道水を飲み続けても健康に影響が生じないような安全性を考えて設定されていますので、基準値を超えていない水であれば飲み続けてもそれが原因でがんになることはありません。浄水場では、塩素の使用量を極力低減し、トリハロメタンの削減に努めています。岐阜県営水道の水道水のトリハロメタン濃度は基準値の1/ 4程度以下まで低減されています。また家庭では水道水を5分以上沸騰させることで、トリハロメタンを除去することができます。
トリハロメタン低減化対策
A:回答
ダイオキシン類はゴミの焼却や、自動車排気ガス、農薬等化学物質の製造過程などに生成される物質で、強い毒性があることで問題となっています。ダイオキシン類は、きわめて水に溶けにくく、水中では泥などの濁りに付着しています。濁りの成分は、浄水場の浄水処理過程で除去されるため、ダイオキシン類は水道水からはほとんど検出されません。
ダイオキシン類検査結果
A:回答
クリプトスポリジウムとは、寄生性原虫で、水道水を介した集団感染が世界各国で発生しており、問題となっています。クリプトスポリジウムは経口摂取により感染し、感染すると、腹痛を伴う下痢が1週間程度続き、嘔吐や発熱を伴うこともあります。患者の免疫機構が正常に働くと自然治癒しますが、免疫不全患者では重篤になります。クリプトスポリジウムは、水中では膜で覆われたオーシストの形で存在し、消毒薬品に対する耐性が強いため、浄水場では凝集沈でん・ろ過処理を行い、仮に原水にクリプトスポリジウムが入ってきても除去できる体制をとっています。
クリプトスポリジウム対策
A:回答
石綿セメント管は、施工性がよく、安価であったことから、昭和30年代から40年代を中心に、水道管として多く使用されました。しかし、石綿セメント管は、強度が弱く、破損しやすいため取り替え作業が行われてきており、着実に減少してきています。石綿粉じんを吸い込むことにより、肺がんや中皮種などの健康障害が発生するおそれがありますが、石綿セメント管を通った水道水を飲むことによる健康影響は認められておらず、安全とされています。(WHO飲料水水質ガイドライン、2004年公表版)なお岐阜県営水道では、給水開始当初から石綿セメント管を使用していません。
A:回答
水道の給水管には一部鉛製給水管が使用されています。鉛製給水管の使用は、水道水の鉛汚染の主要な原因になると考えられており、鉛製給水管から溶け出した鉛によって、鉛の水質基準を超過する可能性があります。平成15年4月1日から、鉛の水質基準は0.05mg/L以下から0.01mg/L以下に強化されました。現在、国と水道事業体が協力して鉛製給水管の布設替えを行っているところですが、現実には多くの鉛製給水管が残されています。一部の水道事業体では鉛の基準超過がみられ、対策が急がれているところです。家庭では、長時間水道を使用しない場合に、給水管内にたまった水に微量の鉛が溶け出すことがありますので、使用開始時のバケツ一杯程度の水は飲み水以外に使用することをお勧めします。なお岐阜県営水道では、給水開始当初から鉛製給水管を使用していません。
A:回答
水の味に関する要素として、「残留塩素」、「カルシウム・マグネシウム等(硬度)」、「遊離炭酸」、「有機物等(過マンガン酸カリウム消費量)」、「臭気強度(TON)」、「蒸発残留物」については、おいしい水の供給を目指すための目標値が設定されています。岐阜県営水道の水の検査結果は、おいしい水の要件である目標値をほぼ満たしており、おいしい水であるといえます。
おいしい水に関する項目の検査結果