県生活技術研究所(高山市)では、地域産業の振興のため、木製品の高付加価値化や製造、材料などに関連する研究開発と技術支援を行っています。
このたび、当所の研究によって得られた銘木の質感を動画で表現する技術シーズがヤマガタヤ産業株式会社(岐南町)にて実用化されましたので、お知らせいたします。
実用化の概要
研究所の技術シーズ
- 木材は、光を当てる方向によって模様の反射の様子が異なるという性質があり、特に美しい模様は「杢(もく)」や「照(て)り」と呼ばれます。
- この木材ならではの性質を伝えるため、当所では、光を当てる方向を変えながら木材表面の写真を撮影する撮影装置(以下、「変角照明撮影装置」)と撮影された画像から動画コンテンツを生成するプログラムを開発しました。
企業が抱えていた課題
- ヤマガタヤ産業では、銘木の流通事業に取り組んでいます。
- 全てが1点物で高価な銘木は購入前にその質感が丁寧に確認されます。しかし、銘木はサイズや重量が大きいために、現物を何枚も確認するのは困難という課題がありました。
- 近年は銘木の海外輸出にも着手していますが、トチノキの縮杢(ちぢみもく)など、日本固有の樹種がもつ独特な木目模様を海外の方は見たことが無く、その模様の美しさを海外の方へ伝えることに苦慮していました。
写真 トチノキの縮杢の例
実用化の内容
- ヤマガタヤ産業の銘木ショールーム(瑞穂市)内において、3m級の銘木の変角照明撮影が行える装置を整備しました。
- 日本固有種を含む銘木18種類の画像を撮影し、それぞれの銘木の「照り」が光の方向によって美しく動く様子を動画コンテンツにて表現しました。
- 動画コンテンツはヤマガタヤ産業の銘木紹介サイトに掲載され、これまで画像で表現することが難しかった銘木の質感を国内外へ発信します。
写真 変角照明撮影装置
写真 撮影された画像の例
企業情報
報道発表資料
問い合わせ先
<外部リンク>
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