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「伝統的防災施設マップ」を活用した地域防災力の向上
岐阜県には、大規模な洪水が起こった時の備えとして、先人たちの知恵と経験によって造られた霞堤(かすみてい)や輪中堤(わじゅうてい)などの伝統的な防災施設(※)が存在しており、これらの施設が持つ役割などを知り、学び、次世代へ継承していくことが、今後の水害対策において重要であると考え、平成24年度に施設の位置や役割などをまとめた「伝統的防災施設マップ」を全国で初めて作成しました。
また、これらの施設の存在と役割、歴史的な意義を子どもたちや地域住民に伝えることで、地域の防災意識を高めて洪水被害の軽減につなげるため、施設がある地域の小中学校や自治会などに本マップを配布するとともに、平成25年度から小学校の総合学習等において本マップや施設の模型を活用した防災教育に取り組んだことが評価され、(社)全日本建設技術協会の「全建賞」(平成25年度河川部門)を受賞しました。
伝統的防災施設マップ
霞堤と輪中堤に分けて、施設が多く存在する5地区についてまとめており、各地区の内容を下記より確認できます。
[霞堤] |
中濃地区(長良川・津保川)(PDF:8.1MB) |
---|---|
[輪中堤] |
西濃地区中部(大垣輪中等)(PDF:27.1MB) |
総合学習への支援
本マップを活用した総合学習等の支援も行っているため、県庁河川課もしくはお近くの土木事務所までご連絡ください。
土木事務所一覧(PDF:987KB)
平成25年7月12日(金曜日)に実施した関市立瀬尻小学校をはじめ、平成25年度は5つの小学校の総合学習で本マップを
活用するとともに、池田町教職員研修等で活用し、防災教育に積極的に取り組んでいます。
<第1弾の総合学習支援状況>
- 日時:平成25年7月12日(金曜日)9時30分から10時15分
- 場所:関市立瀬尻小学校3階音楽室(関市小瀬2120番地)
- 学年:6年生(73名)
- 内容:地域にある霞堤の仕組みと意味について模型実験をとおして学ぶとともに、最後に、清流ミナモが登場して、夏休み
を前に川で遊ぶ時は、天候や川の流れ・水位に注意するようにお話しがありました。
※霞堤:堤防にすき間を設けて不連続にした施設であり、洪水時にはすき間から水を入りこませることで川の水位を上がりにくくし、甚大な被害を避ける。(霞堤模式図)(PDF:27KB)
※輪中堤:川の氾濫から集落を守るため、集落の周りに堤防を造り、「輪」のようにつないだ施設である。