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平成23年度ぎふ水土里の魅力コンクール
平成23年度「ぎふ水土里の魅力写真コンクール」の結果について
平成23年度に実施した「ぎふ水土里の魅力写真コンクール」の入賞作品を紹介します。
最優秀賞(知事賞)1作品
【タイトル】簡易水路【作者】尾藤榮子氏
審査講評
こつこつと野石を積み上げてきた棚田。田植を終えた早苗を手慣れたように補う野良着の夫婦、腰を折って静かな水面によく映える。何年続いてきたのであろうか。手前には、割竹の掛樋(筧)、ほとばしる清冽な水を柄の折れた錆びたスコップが受ける。快い水音が伝わってくる。芸術的な構図である。近景から中景域に及ぶシャープな映像、シャッターチャンスを逃さない撮影技術、水をテーマとした「ぎふ水土里の魅力」の最優秀賞にふさわしい傑作である。
優秀賞(農政部長賞)2作品
【タイトル】お父さん、手を離さないでよ【作者】荻山清和氏
審査講評
お父さんゆっくり。あたり一面を漂う藁の香。稲架(はさ)掛けした棚田の畦を滑らないよう支えるお父さん。右手には、虫かご。お兄ちゃんが虫網をもって追う。「稲刈りよりバッタの方が面白いや」。過酷な棚田の農作業はいつまで続けられるか。棚田の稲刈りに慣れないお父さんには少々きついだろうが、新たな役者になってもらわないと続かない。棚田の収穫の構図の中に、虫を探して歩く家族を溶け込ませ、一瞬のシャッターチャンスが躍動感を与えている秀作である。
【タイトル】帰り道【作者】三宅あや子氏
審査講評
続けることさえ難しくなった棚田の農作業を町の人達に楽しみながら手伝ってもらおうという棚田オーナー制度の一コマか?人影もまばらな夕方、一組の家族が田植を終えたようだ。きれいな用水で手足も洗った。全景に水を張った野石積の棚田を配し、整然とした早苗が水面に映える。若い女性が労をねぎらい、若い家族には達成感が漲る。見事な構図である。これからの棚田を守る協演者の姿を伝えるような秀作である。
佳作10作品
【タイトル】無数河・春の例祭
【作者】福井謹七氏
【タイトル】七夕の朝
【作者】奥井衣里氏
【タイトル】ウォッチング
【作者】松井英次氏
【タイトル】雨の日の通学
【作者】松永邦夫氏
【タイトル】田の神が守る
【作者】佐合富春氏
【タイトル】きれいな水に感謝して
【作者】河原良昭氏
【タイトル】雨の下校
【作者】松本嘉門氏
【タイトル】ますつかみ大会
【作者】奥田忠良氏
【タイトル】たべたかな?
【作者】永家宏和氏
【タイトル】里山の春
【作者】玉越春雄氏