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大実カヤの木
大実カヤの木[おおみかやのき]
分類 | 天然記念物 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 中津川市 |
所有者 | 個人所有 |
指定年月日 | 昭和33年12月14日 |
国道257号線の木曽川にかかる新玉蔵橋の下流で右岸の上地地内に2本のカヤの木がある。
北側の木は根元の幹周囲3.5m、目通り幹周囲2.6m、樹高17m、地上から一の枝まで3.5m、枝張り東6.5m、西11.5m、南4.5m、北7.0mで主幹は8mのところで伐採されている。明治維新のとき、苗木藩では大参事の命令で領内の耕作地に影を与える巨樹は伐採させられたためであるといわれている。
南側の木は根元の幹周囲3.7m、目通り幹周囲3.1m、樹高7mで主幹は天保年間の台風のためになかほどから折れたといわれている。
このカヤの種子は、山地に自生する普通のカヤの種子と比較すると、長さ、幅、乾量ともに大である。また、この種子は苗木藩主遠山家から徳川幕府へ毎年2月に献上された。また、遠山家では毎年正月の飾りに用いられるカヤの種子は楠氏のカヤの実を献上したものであるといわれている。
大実カヤの木は県下唯一の種子の大なるもので、かつ巨樹であり、また徳川幕府、苗木藩への献上物として由緒ある名木である。