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深萱の農村舞台[ふかがやののうそんぶたい]
分類 | 重要有形民俗文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 加茂郡坂祝町深萱 |
所有者 | 十二社神社 |
指定年月日 | 昭和47年7月12日 |
深萱の農村舞台は、坂祝町の十二神社の拝殿である。ちょうど本殿と向かい合うように建てられている。ここでは江戸時代から明治時代にかけて村人たちがさかんに農村歌舞伎を演じたり見たりして楽しんだと伝えられている。間口は13.28m、奥行7.26mで、桟瓦葺、切妻、妻入り、正面と西側面に庇をつけ、正面破風には手すりのついた高窓がある。庇の上部に木彫りで彩色した鶴の飾りものが据え付けられている。これらのことから典型的な拝殿であると考えられる。舞台機構は、回り舞台、セリ、太夫座、花道の取り付け口があり、奈落も具備している。回り舞台は直径5.22mで舞台中央にある。中心に心棒のある皿回し形式の回り舞台である。また、嘉永7年(1854)の引幕や芝居関係文書約20点も保存されており、当時の農村における芸能活動を知る上で貴重な建物といえる。