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川合次郎兵衛塚一号墳[かわいじろうべえづかいちごうふん]
分類 | 史跡 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 可児市川合北 |
所有者 | 可児市 |
指定年月日 | 平成7年6月23日 |
川合次郎平衛塚一号墳は、飛騨川が木曽川に合流する地点の左岸に、5世紀末ごろから築造が始められた川合古墳群のなかの首長級の古墳である。
2段築成の周濠をめぐらす方墳で、下段底辺は一辺29.5mのほぼ正方形で、上段は底辺一辺が18m弱である。墳丘の高さは約6.5mで、ほぼ全面に渡って葺石で覆われている。
内部主体は、横穴式石室で、全国的にもまれな三室(主室・西副室・東副室)からなる。主室は全長15.5m、幅2.2m、高さ2.6mで、玄室・羨道部・前庭部からなり、県内最大級の規模をもっている。主室の玄室及び羨道部の側壁は、大形の山石で構築するが、前庭部側壁は川原石積みとなっている。西副室は全長7.5m、玄室と羨道部からなっており、東副室は上段の平坦面に構築され、石室の長さ1.7m、羨道部の長さ0.7mである。両副室とも川原石積みである。
周濠の保存状態も良好で、幅は平均約8m、深さは2〜2.5mで、主室の正面、南東角、東側中央付近、北東角には陸橋があったらしい。
主室内からは、須恵器の他、鉄製の柄頭・鏃・刀子・ガラス製の丸玉・小玉・耳環が検出された。出土した須恵器の型式からみて、主室は6世紀末から7世紀中ごろに、4回程度の追葬が行われたようである。
平成4年から平成5年にかけて保存整備工事が行われ、現在一般の見学に供されている。