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白川村の春駒踊り[しらかわむらのはるこまおどり]
分類 | 重要無形民俗文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 大野郡白川村荻町 |
技芸団体 | 白川郷春駒保存会 |
指定年月日 | 平成9年7月29日 |
白川村の春駒踊りは、春駒が変転して養蚕の祝福行事となり初午の日に行われていたが、そこに大黒舞とか七福神踊りが習合して正月行事となった。また、10月14〜15日の白川八幡神社で行われるどぶろく祭り、その他結婚式等お祝いの席でも行われる。
春駒踊りは、保存会の青年たちが、舞妓(2人)、七福神に変装し、三味線や締太鼓などの囃子方を引き連れて荻町の家々を訪ね、春駒踊りを舞うものである。
春駒踊りの演出は、大黒による「俵ころがし」、舞妓の「春駒」、七福神の「まくら踊り」、恵比寿・大黒の「鯛釣り」、舞妓の「銭大黒」、七福神の「きり大黒」の6種が連続して行われ、それぞれに歌詞がついている。「春駒」を舞う舞妓は、色紙を細かく切って総状にした采を手にし、振り踊るしぐさは春駒の名残を思わせる。采の動きが馬の鬣を連想させるからである。
春駒は本来、正月に神が仮装して客人神として現れ、人々に幸福をもたらすと考えられていたものであるが、白川村の春駒は近世において養蚕の盛んな時期にこがい祭として、初午に家々を廻る祭礼に変化したものである。