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大井文楽人形頭[おおいぶんらくにんぎょうかしら]
分類 | 重要有形民俗文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 恵那市長島町正家 |
所有者 | 恵那市 |
指定年月日 | 昭和34年11月16日 |
これらの人形頭は、阿波国三好郡中ノ庄の人形座を継承したといわれる名古屋の近松座にあったものを、昭和24年(1949)に大井文楽同好会が購入したものである。購入した合計34個のうち、天狗屋久吉によって作られた21個が県指定文化財となっている。天狗屋久吉は阿波徳島の人形細工人として著名であり、本名は吉岡久吉である。人形には彼の作であることを示す「天狗久」の焼き印が見られる。彼の作品は、阿波・淡路を通じて一般に珍重され、使用されてきた。彼は安政5年(1858)に生まれ、昭和18年(1943)に没しているが、一般にその壮年時代(明治20〜30年代)の作品に気迫があるとされている。大井に残されている人形はまさにその時代の作品である。購入した当時は、大井文楽同好会を結成して、さかんに各地で公演を行い、好評を博していた。しかし、会員の高齢化によりこの同好会が絶え、文楽は上演されなくなってしまった。その後、これらの頭が恵那市に寄贈されたことをきっかけに保存会が結成され、文楽は復活された。現在は多くの行事で演じられるようになっている。