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香時計[こうどけい]
分類 | 重要有形民俗文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 郡上市 |
所有者 | 個人所有 |
指定年月日 | 昭和51年12月21日 |
香時計は、抹香の燃える長さで時間を計る器具である。若宮家の香時計は、木製で茶褐色、香炉盤とそれを支える台盤からできている。香炉盤は高さ約9cmで上面には碁盤目の枠組みがついたふたがある。台盤は高さ17cmで、深さ15cmの引き出し1個がついている。この引き出しの中には付属品が入っている。付属品は、灰の上に曲線状に抹香を並べるための溝がついた正方形の盆、抹香を並べるのに用いる小道具3点である。香炉盤、台盤とも一辺32cmの正方形である。室町時代後期に製作されたものと考えられている。若宮家に残っている文書によると、祭礼などの時に時間を計っていたと見られ、儀式に遅れたときの懲罰などについて「抹香一寸が燃える時間以上遅れた者は、科酒に処する。」などと記されている。