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犬塚行蔵蒐集品[いぬづかこうぞうしゅうしゅうひん]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 高山市上一之町高山市郷土館 |
所有者 | 高山市 |
指定年月日 | 昭和35年3月30日 |
福岡県諌山村出身の犬塚行蔵が大正末期から昭和初年にかけて高山在住中、自宅を「飛騨上代文化研究所」として飛騨地域における遺跡遺物の調査研究に没頭した。その調査研究の成果については『犬塚行蔵飛騨考古学遺稿』として昭和14年(1939)1月に刊行されている。収集された遺物は先土器時代から古墳時代を経て中世に至る各時期のものがみられるが、縄文時代に属する石器類が多数を占めている。
旧石器時代の遺物としては大形の尖頭器[せんとうき]があり、縄文時代の遺物としては、有舌尖頭器、石鏃・石匙[いしさじ]・磨製石斧・石錐[せきすい]・石錘[せきすい]・独鈷[どっこ]石・岩版・環状石器・石剣・石冠・垂装品等のほか土偶及び釣手土器・土面がある。弥生時代の遺物としては銅鏃石庖丁があり、古墳時代の遺物としては鈴釧・三環鈴などがある。