選定理由 |
生息環境などからすると危険性が高いと判断されるが、現状についての情報が乏しく評価できない。 |
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形態の特徴 |
翅を広げた大きさは約40mmである。翅の色は透明ぽい茶褐色で、黒と薄い黄色の斑紋があり、後縁の中央に目立つ黒班がある。胴体身体は黒い毛で覆われる。 |
生息環境 |
山地帯から亜高山帯にかけて生息し、低山からは見られない。ダケカンバの生育する亜高山帯に記録が多い。 |
生態 |
成虫は5〜6月に出現する。幼虫の食草はダケカンバなどの植物である。 |
分布状況 |
国内では、本州の山地帯に分布する。国外ではアムールでの分布が知られる。県内では、高山市の北アルプス森林帯に記録がある。さらに調査を行えば、分布範囲は広がると推定される。 |
![分布情報図を拡大表示します 分布情報図を拡大表示します](/uploaded/image/9239.jpg) |
危険要因 |
道路建設などによる森林地帯の開発、酸性雨などによる亜高山帯の落葉広葉樹林の衰退が考えられる。 |
保全対策 |
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特記事項 |
最近までキテンエグリシャチホコと呼ばれていたが、北海道のものと区別され、本州のものは、旧称のコクシエグリシャチホコとなった。初版では、キテンエグリシャチホコとして掲載されている。 |
参考文献 |
- 木下総一郎(1991)乗鞍岳・高山帯の調査に関する報告.誘蛾燈125:89-90
- 船越進太郎(1998)乗鞍岳の蛾類.誘蛾燈153:81-99
- H.Kobayashi,V.Dubatolov&Y.Kishida.,2006.AreviewoftheOdontosiacarmelita-patriciaspeciesgroupwithdescriptionoftwonewspeciesfromRussiaandJapan.Tinia19:154-163
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