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能狂言本[のうきょうげんほん]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 本巣市根尾能郷 |
所有者 | 白山神社 |
指定年月日 | 昭和36年3月6日 |
写真 |
能郷白山神社には能郷猿楽狂言と称して、能謡曲が現在の技法謡い方に発達する以前の古い型が残っている。白山神社に奉仕する氏子の家々には父祖代々の間で発達した秘伝、口伝により、囃子方は囃子方、謡い家は謡い家、狂言方は狂言方として相承している。
現存している能狂言本は1冊。麻糸で右側を綴じてある綴本で、紙数21枚、表紙には「高砂之語、八嶋之語、田村之語、ゑびす三郎左衛門之語、ひゑ....(判読できず、やもん之語か)」と記されている。最後には別筆で、慶長3年(1598)3月日神主溝尻孫太夫とあり、慶長以前の原本を書写したものと考えられる。
古い能狂言本が現存している例はほとんどなく、本能狂言本は現存しているものとしては、我が国最古のもののひとつとも思われる。