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紙本墨書白隠禅師書
紙本墨書白隠禅師書[しほんぼくしょはくいんぜんじしょ]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 郡上市八幡町島谷 |
所有者 | 慈恩寺 |
指定年月日 | 昭和47年6月16日 |
禅師と濃飛両国との因縁は深く、禅師の遺墨は県内各地に伝来している。
禅師の書画は大衆教化の方便としたもので、自分の体得した禅境を簡単な語や歌などでしたためたり禅思想を絵画に表し、これに禅的な語や歌などの賛を加えたりして広く人々に領布した。
絵画は禅師が駿河国原宿の松蔭寺に住んだ関係から当時江戸で勢力をもっていた狩野派の影響を受けたが、一派にとらわれず独自の境地をひらいている。書跡はこのころ流行のお家流が基本となっていて、これに唐様や明未折江派系の狂草体も取り入れているが、晩年期に入ると独特の書風を築いている。禅師の絵画も書跡も小手先のものでなく、全く禅師の腹でかかれているところに禅師の墨跡の迫力の源泉があると考えられる。