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紙本墨書東陽英朝筆辞世偈
紙本墨書東陽英朝筆辞世偈[しほんぼくしょとうようえいちょうひつじせいのく]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 各務原市那加新加納町 |
所有者 | 少林寺 |
指定年月日 | 昭和43年11月11日 |
東陽英朝は妙心寺派加茂郡和知の生まれであり、妙心寺派、雪江宗深門下四哲の一人である。龍興寺(丹波)、大徳寺(京都)、妙心寺(京都)、瑞泉寺(大山)等を経て、少林寺の第一祖となった。永生元年(1504)少林寺で死去(77歳)、正燈録14巻の著述があり、その法語を門人が編集したものに少林無孔笛がある。
この辞世偈は英朝が入寂の直前にしたためた遺偈(仏教を賛し教育をとく詩詞)であり、白紙に5行にわたってしるしてある。文字は雄逕のなかに枯淡の趣があり、その学徳の深さを思わせるものがある。本紙は清白で、所謂仏様仕立の美しいものであり、室町時代における禅門の高僧が書いた墨跡であり、かつ、辞世の偈という珍しいものである。