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消防救急無線のデジタル化
消防救急無線のデジタル化及び広域化・共同化
消防救急無線とは
消防救急無線は、消防本部(消防指令センター)と、消防署や消防・救急隊を結んでいる通信網のことです。
この通信網を使って、消防本部では、消防・救急活動を効果的・効率的に行なっており、地域住民の安全・安心を図るうえで必要不可欠なものです。
【消防救急無線の概要】
無線のデジタル化とは
私たちの生活の中でも、携帯電話やテレビ放送等、様々な分野においてデジタル化が進展しており、電波の有効利用を図るとともに、データ伝送等による高度な利用が行われています。
消防救急無線においては、これまでアナログ通信方式により、音声主体の運用が行われていますが、平成15年10月に、総務省総合通信基盤局から「電波法関係審査基準の一部改正」が出され、アナログ周波数の使用期限が平成28年5月31日までとされました。
このため、消防救急無線においても、日進月歩の発展を遂げている情報通信技術を取り入れて、デジタル化を進めていくことが必要となっています。
【デジタル化により期待される効果】
- 秘匿性が高まり、患者の傷病情報等の個人情報保護を強化できる。
- 消防・救急車両の位置情報や、水利情報、画像情報等の多様なデータを活用できる。
- 無線チャンネルの増加が図れるため、増大する消防救急活動に対処し易くなる。
- 大規模災害時等における通信ふくそうの回避を図れる。
無線の広域化・共同化とは
消防救急活動には、昨今の複雑多様化する災害に対する的確な対応、また有事における国民保護の対応など、広域的な相互応援活動が求められてきています。
これまで消防救急無線は、各消防本部が単独で整備し、運用されてきましたが、今後は、消防の広域的活動に対応した広域的な通信基盤の確保が重要となってきています。
また、国においては、平成16,17年度に複数の県をモデルとして検討を行ったところ、都道府県単位での広域共同整備が、デジタル化費用の節減を図るうえでも有効であるという結果を出しているところです。
このため、国では、消防救急無線のデジタル化の機会に合わせて、原則、都道府県を一つのブロックとして、消防救急無線の広域化・共同化を検討するよう求めています。
今後の対応
このような状況の中、岐阜県では、平成18年度末に「消防救急無線の広域化・共同化及び消防指令業務の共同運用に係る整備構想」をとりまとめました。
県内の消防救急無線のデジタル化については平成28年5月末までに完了しています。
今後は消防救急無線の広域化・共同化について具体的にどのように推進していくかを、消防本部や市町村が中心となって検討していく必要があり、県もその支援・調整に努めていきます。