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朱根来塗供物鉢[しゅねごろぬりくもつばち]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 美濃市須原 |
所有者 | 洲原神社 |
指定年月日 | 昭和45年10月27日 |
木製挽物[ひきもの]に黒漆を何回も塗り重ね、その上に高台[こうだい]内を除き、朱漆を1回塗り放ちにした、朱根来の供物鉢である。口径45.8cm、高さ15.7cm、高台径34.5cm、高さ6.8cm。姿は端反[はたぞり]で、撥形に開いた大きい高台との釣合いもよく、端正で作行の優れたものである。
手ずれのため朱漆がはげて黒漆の見えるところがあり、趣深い。
1口は、無疵であるが、他の1口は口縁に半扇状の修理痕がある。2口とも高台内に朱塗をもって、楷書体の銘文が記されている。
濃州武儀郡
洲原
白山
天文五年八月吉日
これは追銘かもしれないが、形・塗や時代色などからみて室町時代末期の作と考えられる。
神社では神事のおり、この供物鉢に餅を盛り、朱根来塗供物台(次項)の外側に供えることとしている。