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太刀[たち]銘長船次光[めいおさふねつぎみつ]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 安八郡神戸町 |
所有者 | 個人所有 |
指定年月日 | 昭和48年11月14日 |
長さ:77.4cm・反り:2.5cm・目くぎ穴:2個
物打辺よりやや身幅が狭くなり、"ふさり"気味の体配は上品で鎌倉前期を模範としたことがうかがわれる。また、重ね厚く、身幅充分で、力強く勇壮な感じを受ける。
南北朝末期より室町初期の作と見ることが出来る。棟[むね]は庵[いおり]浅く備前伝を示している。
地鉄[じがね]は板目がよく詰まり、地景[ちけい]特に美しく、鍛目にそって良く現れている。
本刀の一番素晴らしい点は美事な地鉄の働きと言えよう。締まりごろの直刃[すぐは]調で刃文に逆足が入り、ところどころに小互の目が少し交る。この刃文のみを見れば備中青江派、備前元重にも思える。
次光は備前小反り派の単調な小互の目をきれいに並べ揃った刃文が特徴であるが、本工は青江派と何らかの交流が有ったものと思われる。