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漆骨蔵器[しっこつぞうき]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 養老郡養老町高田 |
所有者 | 荘福寺 |
指定年月日 | 昭和37年2月12日 |
骨蔵器は、高さ約30.0cm、漆塗桐製のもので、肩衝[かたつき]形をしている。
寺伝によると、元禄(1688〜1703)年中火災にかかり、その後たびたびの展観により表面脱落して、銘文の判読が困難となった。幸い「故阿州太守小笠原源公長清栄曽居士方墳銘」1巻が遺存し、銘文の内容を知ることができる。
この骨蔵器には、丸毛兵庫頭長照の祖先、小笠原長清の遺骨が入れられていた。長照が応仁2年(1468)京都の戦いに従軍していた時、祖先長清の草創した清水坂の長清寺が兵火にかかった。長照は、灰燼[かいじん]の中から長清の骨蔵器を探し出し、遺骨を三分して信濃開善寺、京都長清寺、当荘福寺の三箇所に分納したという。