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コサナエ
コサナエ | Trigomphusmelampus(Selys) | 準絶滅危惧 |
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トンボ目サナエトンボ科 |
選定理由 | 分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。 | |
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形態の特徴 | 翅の長さ28mm前後のトンボ。体は黒色で黄色の条が多くある。腹長は30mm前後。 | |
生息環境 | 丘陵帯の主として低地や丘陵地、低山地の抽水植物が繁茂する池沼や湿地などに生息する。中部地方では生息環境が山地に限定される傾向がある。 | |
生態 | 成虫は8月頃出現する。羽化直後の若い個体は水域に近い樹林の林縁や土手の草むらなどで生活し、成熟した雄は水辺の植物などに止まって縄張りを形成する。 | |
分布状況 | 北海道、本州に分布。県内では飛騨地方の白川村、美濃地方の蛭川村などに確認記録がある。 | |
減少要因 | 生息環境となる湿地や湿田の減少。本種の生息する丘陵地は、人間の生産活動の活発な場所でもあり改変により生息環境が消失している。また、湿田は生産性を高めるため乾田化されたり、山裾の湿田では長い間耕作が行われないまま放置されて乾燥したやぶ草地になるなどして減少している。 | |
保全対策 | 丘陵部山裾の湿地の保全・創出に配慮が望まれる。特に本種の場合、羽化直後の成虫の生活場として湿地周辺に落葉広葉樹林や草地などが必要であり、可能な限り湿地周辺のそうした環境も含めて保全するよう配慮されたい。 | |
特記事項 |