選定理由 |
大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。 |

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形態の特徴 |
翅の長さ46mm前後のトンボ。腹部が太く、黄緑色の鮮やかな色をしている。顔の額の後ろにT字型の斑紋がある。腹長は54mm前後。 |
生息環境 |
主に平地のヨシやマコモ、ガマなどが繁茂する富栄養型の池沼や水郷地帯の溝川などに生息。 |
生態 |
成虫は4月上旬〜7月中旬に出現する。幼虫は抽水植物の茎や水底の沈積物などにつかまって生活している。交尾は池沼周辺の樹林や草地で行われることが多い。 |
分布状況 |
北海道、本州、四国に分布。国外では朝鮮半島、中国北中部に分布。県内では美濃地方の岐阜市、羽島市などに確認記録がある。 |

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減少要因 |
生息環境としてヨシやガマなどの抽水植物が繁茂した水湿地が必要で湿地の中でも環境は限定される。また、人間の生産活動の活発な立地にあり、埋め立てなどにより生息環境そのものが消失している。さらに、羽化直後の成虫の生活場がヤゴの生活場より離れた落葉広葉樹林が必要であることから、生息環境としては池沼周辺に落葉広葉樹林があることが絶対条件である。 |
保全対策 |
周囲に落葉広葉樹林のあるような池沼の保全・創出に配慮が望まれる。 |
特記事項 |
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