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木造不動明王立像並びに制多迦童子、矜迦羅童子添え
木造不動明王立像[もくぞうふどうみょうおうりゅうぞう]並びに制多迦童子[せいたかどうじ]、矜迦羅童子[こんがらどうじ]添え
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 揖斐郡揖斐川町三輪 |
所有者 | 秋葉神社 |
指定年月日 | 昭和43年3月27日 |
- 檜材一木造彫眼
- 像高左制多迦童子:50.0cm中央不動明王:92.0cm右矜迦羅童子:50.0cm
本像は一木彫成、彫眼の立像で重厚な堂々たる作である。宝髪は巻髪で美しい渦巻きを並べた様である。また弁髪を垂下[すいか]している。両眼は大きく開いて天地眼ではない。唇を噛み上下の牙を出している。頭の頂には蓮華をおいて古い形相を示し、条帛[じょうはく]を左肩から斜めにかけている。金色の胸飾や腕釧[わんせん]、臂釧[ひせん]をつけ、左手には羂索[けんさく]を持っていたと思われるが、現在は失っており、右手は宝剣をもつ。台座と光背は明治時代の後補である。
脇侍は左側に制多迦童子像、右側に矜迦羅童子像である。
矜迦羅童子は童顔で肩布を左肩から斜めにかけ、髪は真ん中より分けて後ろに垂下している。また、合掌した姿勢で、腕釧、首飾り、足輪をつけており、両足は太く全体として量感に富み安定感がある。
制多迦童子像の髪は巻髪で、忿怒[ふんぬ]相である。眼は、斜前方を見つめている。この童子も臂釧、足輪をつけ、両足が太く安定感がある。
三躯は力強く、ボリュームがあり迫力に満ちている。