形態の特徴 |
高さ15cm前後の多年草。花は仏炎苞と呼ばれる卵円形の頭巾(ずきん)のようなものの中にある。仏炎苞の色は暗紫褐色。葉は長さ10〜20cm、幅10cm前後で花の咲く前に展開する。似た種類にザゼンソウがあるが葉は40cmと大きく花の咲いたあとに広がることで区別できる。 |
生育環境 |
山地帯の山間湿地の流水が見られるような疎林内や林縁に生育。 |
生活史 |
開花時期は6月頃である。 |
分布状況 |
北海道、本州に分布。本州では日本海側の地方に多く分布。国外では朝鮮半島に分布。県内では飛騨地方の各市町村で確認記録がある外、美濃地方の富加町、多治見市でも確認記録が見られる。 |
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減少要因 |
本種は、山地帯の日当たりの良い山間湿地などを生育環境とする種であるが、生育立地は緩傾斜地であることから土地利用が進み消失している場所が多い。 |
保全対策 |
本種の生育場所は、ハンノキなど湿性の植物などが生育する山間の湿地である。こうした植生は山地帯(ブナ帯)の代表的な自然植生でもあり、保全・創出には配慮が望まれる。 |
特記事項 |
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