選定理由 |
分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。 |
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形態の特徴 |
翅を広げた大きさ40mm前後の蝶である。翅の色は黄褐色で豹紋模様がある。 |
生息環境 |
山地帯〜亜高山帯山地の林縁や林間の明るい草原に生息する。低山帯では山林と田畑の境にも生息している。 |
生態 |
成虫は7月に出現し、緩やかに飛んでクガイソウ、オカトラノオなどの花で吸蜜する。鳥獣類の排泄物や動物の死体に群がることもある。幼虫で越冬する。幼虫の食草はクガイソウ、ヒメトラノオである。越冬後はオオバコを食べることが知られている。 |
分布状況 |
本州の関東地方から中部地方に分布する。国外ではヨーロッパからユーラシア大陸の北部に分布する。県内では飛騨地方の西部に確認記録が多い。 |
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減少要因 |
かつては馬や牛の飼料用にかなりの頻度で草刈りが行われてきた草原が、生活様式の変化により放置されるようになった。そのため本種の生息に適した日当たりのよい疎林や草原が樹林化したためである。 |
保全対策 |
定期的な草刈の実施など、本種の生息に適した草原の保全が必要である。 |
特記事項 |
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参考文献 |
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