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オオギンスジコウモリ

オオギンスジコウモリ Gazoryctramacilenta(Eversmann) 準絶滅危惧
  チョウ目コウモリガ科
選定理由 分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。 写真を拡大表示します
形態の特徴 翅を広げた大きさは36mm前後の蛾である。濃赤褐色の翅の白い紋が散らばり鮮やかである。胴体にはふさふさした茶色の毛をまとう。
生息環境 亜高山帯〜高山帯に生息するが、詳しい生息環境はわかっていない。薄暮の飛翔は約2800m地点で多い。
生態 詳しい生態はわかっていない。成虫は8月〜9月に出現し、夕方の限られた時間帯に光に飛来する。種特有の活動パターンがあるようである。
分布状況 国内では本州に分布する。国外ではシベリアに分布する。県内では乗鞍岳に記録がある。乗鞍岳の桔梗ケ原では安定した発生があるようである。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 登山者の踏み荒らし、帰化植物の侵入、酸性雨など生息環境の悪化が考えられる。
保全対策 生息環境の保全と温暖化の防止の他、詳しい生活史を解明しその保全対策をとる必要がある。
特記事項  
参考文献
  • 船越進太郎(1998)乗鞍岳の蛾類.誘蛾燈153:81-99
  • 船越進太郎・宮野昭彦・鈴木俊文・近藤宗由(2007)2007年8月下旬,乗鞍岳高山帯における鱗翅目昆虫の個体数調査.やどりが215:6-11
  • 船越進太郎・宮野昭彦・鈴木俊文・山崎美恵(2009)2008年7月中旬・8月下旬の乗鞍岳高山帯における鱗翅目昆虫の個体数調査、生息状況解析について.やどりが219:9-18

文責:船越進太郎