形態の特徴 |
高さ30〜100cmになる水生の多年草。抽水植物で茎と葉は水中から突き出ている。花は茎の先に十数個の花がついた花序となり、花序の上部には雄花、下部には雌花がつく。雌花の数は2〜6個程度で、下部の雌花には3cm前後の柄がある。実は径3cm程度の球形の集合果で栗のいがのような形をしている。 |
生育環境 |
丘陵帯から山地帯の池沼や農業用水路、河川の緩流部などに生育。 |
生活史 |
開花時期は6〜7月頃である。 |
分布状況 |
本州、四国、九州に分布。国外では朝鮮半島に分布。県内では飛騨地方の高山市、美濃地方の各地に生育地が点在する。 |
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減少要因 |
水辺の植生帯の消失。本種は、ヨシなど他の植物とともに水辺の抽水植物帯を構成する植物である。しかしながら、このような水生植物帯はため池改修などにより減少している。 |
保全対策 |
水辺の植生帯の保全・創出に配慮が望まれる。特に本種は同一な環境に生育するヨシなどよりも水深の深い場所に生育する種であるため、水辺を緩傾斜とし多様な水深をもつ水辺の形成に配慮されたい。 |
特記事項 |
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