形態の特徴 |
高さ20〜40cmになる1年草。花は白色で、茎の先に多数の小さな花が集まって球形の頭花を形成する。頭花は径7mm前後で全体に白色の短毛が密生している。葉は長さ14〜20cm、幅2mm程度の線状で根元より叢生する。 |
生育環境 |
丘陵帯の低地〜丘陵の日当たりのよい貧栄養の湿地に群生して生育。 |
生活史 |
開花時期は9〜10月頃である。 |
分布状況 |
東海地方に固有の種。本州中部地方の伊勢湾に面した地域に分布。県内では美濃地方東部に確認記録がある。 |
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減少要因 |
生育環境となる湿地の減少。本種の生育する丘陵地は、人間の生産活動の活発な場所でもあり、改変により生育場が消失している。 |
保全対策 |
丘陵部山間湿地の保全・創出に配慮が望まれる。特に本種は未熟土壌のような貧栄養な場所で、山裾から水がにじみ出しているような特殊な湿地に生育するため、生育環境には十分配慮する必要がある。 |
特記事項 |
本種は、本県及び静岡県西部の一部から愛知県、三重県にかけての丘陵地に固有的に生育する「周伊勢湾要素」の植物の一つである。これらの植物は、本県では美濃地方の東濃地域に限定して分布が見られる。 |