形態の特徴 |
高さ10〜20cm程度の多年草。食虫植物で葉の表には粘り気のある腺毛が密生し、そこにとまって動けなくなった昆虫などを消化して栄養分とする。花は白色で径1cm程度、茎の上部に2〜10個程度がつく。花は咲いたその日にしおれる一日花である。 |
生育環境 |
丘陵帯の丘陵山間部にある日当たりのよい酸性土壌の湿地に生育。モウセンゴケよりやや乾いた立地に見られる。 |
生活史 |
開花時期は5〜6月頃である。花は午前中に開いて夕方までには閉じる。生長期間は4〜8月。冬には地上部が枯れる。 |
分布状況 |
関東以西の本州、四国、九州、西表島に分布。国外では朝鮮半島、中国、台湾に分布。県内では美濃地方の中・東部地域に確認記録が見られる。 |
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減少要因 |
生育環境となる湿地の減少。本種の生育環境である丘陵地は、人間の生産活動の活発な場所でもあり、改変により生育場が消失している。 |
保全対策 |
丘陵部山間湿地の保全・創出に配慮が望まれる。特に本種は未熟土壌のような貧栄養な場所で、山裾から水がにじみ出しているような特殊な湿地に生育するため、生育環境には十分配慮する必要がある。 |
特記事項 |
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