選定理由 |
大部分の生育地で生育条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。 |
|
形態の特徴 |
高さ30cm程度になる常緑シダ植物。葉は地上をはっており、小さな葉が密についていて柔らかい。胞子のうは葉の軸の先に小さな穂状につく。似た種類にヒカゲノカズラがあるが、本種では葉の軸は放物線を描くように湾曲し、胞子のう穂が下に垂れることで区別できる。 |
生育環境 |
丘陵帯の丘陵地の湿った斜面に生育。丘陵山間地の水田のあぜにも見られる。 |
生活史 |
胞子のう穂は夏から秋にかけて見られる。 |
分布状況 |
関東南部以西の本州〜沖縄諸島に分布。国外ではアジアの亜熱帯に広く分布。県内では美濃地方の各務原市、関市、可児市、多治見市、瑞浪市、土岐市などに確認記録が見られる。 |
|
減少要因 |
生育環境となる湿地の減少。本種の生育環境である丘陵地は、人間の生産活動の活発な場所でもあり、改変により生育場が消失している。 |
保全対策 |
丘陵部山間湿地の保全・創出に配慮が望まれる。その場合、生育地の環境が悪化しないよう、湿地周辺の丘陵斜面の樹林も含めて保全するよう配慮されたい。 |
特記事項 |
|