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石造狛犬[せきぞうこまいぬ](伊奈波神社)
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 岐阜市伊奈波通 |
所有者 | 伊奈波神社 |
指定年月日 | 昭和47年3月17日 |
左:吽形[うんぎょう]右:阿形[あぎょう]
像高吽行:31.0cm阿行:29.0cm
口は水平で顎をあげ、頭髪は後毛は流毛で、肩まで垂れ下がっている。胸を丸く突き出し、前肢を垂直に立て、体を斜めにし、後肢はまげており、安定感がある。台座は長方形である。この狛犬は全体にやわらかい、丸やかな曲線でみたされ、肥満体で量感にとんでいる。全体の表現は、様式化されている。
この狛犬の阿吽一対に同文の次のような陰刻銘がある。
奉修誦諸願成就所(左前足側面)
天正四年九月吉日(左後足側面)
愛宕(背中中央)
濃州厚見郡岐阜(右前足側面)
多和田新八直房直房(右後足側面)
このような形式の狛犬は、県内でも少なくはないが、なかでも「天正九年辛己五月吉日」(1581)銘のある各務原市那加町の手力雄神社の狛犬(県指定)と極めてよく似ている。