形態の特徴 |
高さ7〜20cmの多年生草。葉緑体をもたず落葉など腐植土を栄養分とする腐生植物。花は淡黄色で茎の先にまばらに集まってつくが、一つの花の大きさは直径4mm程度と小さい。名前は発見者の桜井氏にちなむ。 |
生育環境 |
丘陵帯山地の常緑広葉樹林の林床に生育。 |
生活史 |
開花時期は7月頃である。 |
分布状況 |
本州及び奄美大島に極めて局地的に分布。国外では台湾に分布。県内では美濃地方の可児市、福岡町に確認記録がある。 |
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減少要因 |
もともと生育確認場所が少なく減少要因は不明であるが、人の踏みつけによる消失が考えられる。また、常緑広葉樹林に生育する植物であるが、県内ではその立地は少なく生育場所も限られる。 |
保全対策 |
生育場所には可能な限り人が立ち入らないよう配慮したい。また、生育地の林内環境に悪影響を及ぼさないよう周辺の環境にも配慮する必要がある。 |
特記事項 |
本種は1903年に桜井半三郎により恵那山麓で初めて発見された種である。しかし、この生育地ではすでに絶滅してしまった。また、可児市久々利の自生地は国指定天然記念物であるがこの場所もほぼ絶滅状態にあるという。 |