形態の特徴 |
高さ1m前後の多年草。茎はややツル状に伸びて葉は卵形で互生する。葉先は長くとがっており、葉の縁にあらい鋸歯がある。花は青紫色で葉の付け根に小さな花が集まって球形につく。 |
生育環境 |
丘陵帯に生育。本県では竹林に見られるが、本来の生育環境は丘陵部谷間の常緑広葉樹林下であると考えられる。 |
生活史 |
開花時期は7〜8月頃である。 |
分布状況 |
日本固有種。本州の限定した地域に分布。県内では美濃地方の大垣市及び垂井町で確認記録があるのみ。 |
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減少要因 |
大垣市では竹林内に生育するが、本来は谷筋の常緑広葉樹林に生育する植物と考えられる。しかし、県内ではこうした環境は極めて少なく、生育場所も限定されるようである。 |
保全対策 |
本種が自生状態で生育している所は本県でしか知られておらず、その生育地の保全には十分な配慮が望まれる。 |
特記事項 |
自生地は全く特定されていない。江戸時代には園芸植物として栽培されていたといわれ、今ある生育個体も栽培に由来した可能性も考えられる。しかしながら、自生状態で確認されているのは全国でも本県だけであり、その生育地は確実に保全される必要があるといえよう。 |