形態の特徴 |
高さ20cm程度になる多年草。花は紅紫色で、地上から伸びた花茎の先に5〜10個の花を車座状につける。名前は花の形がサクラに似ていることからきている。 |
生育環境 |
丘陵帯〜山地帯の低地の河川敷や山麓の疎林に生育。日の当たる明るくて湿った草地を好む。 |
生活史 |
開花時期は4〜5月頃である。 |
分布状況 |
北海道、本州、九州に分布。国外では朝鮮半島、中国東北部、シベリア東部に分布。県内では飛騨地方で確認記録がある。 |
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減少要因 |
過度の採取及び生育環境となる草地の減少。本種は山野草として非常に人気が高く、採取により急激に減少してしまった。 |
保全対策 |
本種の生育が確認された場合、公表に際しては確認場所の特定できないよう配慮が望まれる。 |
特記事項 |
江戸末期に描かれた飯沼慾斉の「草本図説」には岐阜市南部の自生地が記載されている。昭和初期ごろまでは美濃地方の木曽三川の河川敷にも自生していたようであるが、現在では全く見られない。 |