選定理由 |
分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。 |
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形態の特徴 |
全長23cm前後のムクドリ位の大きさの鳥。翼や体の背面は暗緑褐色で顔から腹部にかけては赤褐色。 |
生息環境 |
丘陵帯〜山地帯の河川、水田、湖沼など水辺やヨシ原など湿った場所に好んで生息する。 |
生態 |
繁殖のため中国大陸などから渡来する夏鳥。4月頃渡来し9月頃に渡去するが、東海地方以西の暖地ではそのまま越冬する個体もある。繁殖期は6月頃からで水辺のイネ科植物などの株の中に皿形の巣を造る。朝夕に草むらの近くで昆虫などの動物質を好んで食べ、植物の実なども時々食べる。 |
分布状況 |
北海道、本州、四国、九州、佐渡で繁殖。国外ではアジア大陸の温帯から熱帯で繁殖。県内では飛騨地方の高山市、国府町、白川村、美濃地方の岐阜市、瑞浪市、美濃加茂市に確認記録が見られるが、繁殖は飛騨地方で確認されているのみである。 |
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減少要因 |
湿地や湿田の減少。本種の生息する丘陵地は、人間の生産活動の活発な場所でもあり改変により生息環境が消失している。また、湿田は生産性を高めるため乾田化されたり、丘陵谷間の湿田では長い間耕作が行われないまま放置されて乾燥した草地になるなどして減少している。 |
保全対策 |
生息環境となる湿地などの保全・創出に配慮が望まれる。 |
特記事項 |
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