選定理由 |
大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。 |
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形態の特徴 |
頭胴長16〜18cm、体重80〜105g、オスが大きくメスは小さいイタチの仲間である。体毛は夏と冬では異なり、夏は背面が茶褐色で腹面は白色。冬は全身白色になる。尾は長さ5〜13cmで先端部は黒色である。 |
生息環境 |
亜高山帯〜高山帯に生息している。 |
生態 |
繁殖期は春。樹洞や石のすき間などにつくった巣で繁殖する。餌は主としてネズミ類、モグラ類などの小型哺乳類や鳥類で、自分の体より大きいノウサギやライチョウなども捕食することもある。また、山小屋の残飯をあさることもある。 |
分布状況 |
本州固有の亜種。本州の中部地方以北に分布。県内では飛騨地方の上宝村、丹生川村、朝日村、白川村、美濃地方の加子母村、付知町などで確認されている。 |
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減少要因 |
広いなわばりを持つ種で、道路建設による生息域の分断、樹林伐採によるネズミなど餌生物の減少などにより生息環境が悪化していることが考えられる。また、登山者や観光客の増加に伴う残飯などをねらってキツネやカラスが本種の生息域に侵入しており、これらからもたらされる感染症により病死する個体も発生する可能性がある。 |
保全対策 |
餌生物が豊富な自然林は可能な限り保全するよう配慮が望まれる。また、登山時に発生したゴミ類は必ず持ち帰るよう配慮が必要である。 |
特記事項 |
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