選定理由 |
既知のすべての生息地で生息条件が著しく悪化しており、個体数が危機的水準まで減少している。 |
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形態の特徴 |
頭胴長42〜51mmで体重4〜7gの小さなコウモリ。体毛は黒褐色で背中にある毛の先が金色に輝いていることが多い。耳介はコウモリの中では著しく小さい。 |
生息環境 |
山地帯上部〜亜高山帯付近の樹林に生息する。樹洞を昼間の「ねぐら」にするが家屋での繁殖例も知られる。夜間活動して昆虫類を食べる。 |
生態 |
樹林で生活する以外に詳しい生態は解明されていない。繁殖期は初夏からと考えられるが、県内の例では妊娠したメスが7月下旬に確認されている。 |
分布状況 |
北海道、中国地方を除く本州に分布。国外では朝鮮半島北部、サハリンに分布。県内では飛騨地方の白川村及び上宝村で確認されているのみである。 |
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減少要因 |
生息するためには樹洞が形成されるような大径木のある自然の壮齢林が必要。したがって自然林の伐採により生息環境が消失しやすい。なお、県内では山地帯上部付近に生息し、現状では生息立地が飛騨地方の山地に限定されており少ない。 |
保全対策 |
大径木のあるような自然林は可能な限り保全に配慮が望まれる。 |
特記事項 |
シナノホオヒゲコウモリ、ヒメホオヒゲコウモリ、エゾホオヒゲコウモリなどの亜種に区分する考え方もあるが、本調査ではこれらを区分せず記載した。なお、環境省レッドリストでは、上記3亜種をそれぞれ絶滅危惧種IB類に選定している。 |