形態の特徴 |
体長17〜26mmの甲虫で、黄色と黒の縞模様でありスズメバチによく似ている。前胸は大きく膨れ、頭が小さい。触覚は短く脚が長いのが特徴である。 |
生息環境 |
クワの生木およびその周辺に生息する。かつて各地にあった養蚕用の桑畑は格好のすみかであった。 |
生態 |
成虫は7〜8月に発生する。雌はクワの生木に産卵し、幼虫はこの材内を食べて成長し、蛹、成虫となって脱出していく。幼虫の加害によってクワが衰弱、時には枯死することもあることからクワの大害虫として知られている。 |
分布状況 |
国内では北海道から沖縄県までの日本全国に分布する。国外では台湾、朝鮮、中国に分布する。県内では高山市、飛騨市、下呂市、郡上市、美濃市ほか多数の確認記録がある。しかし、最近の記録は少ない。 |
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減少要因 |
クワの減少による。特に養蚕用の桑畑が激減したのが大きな要因である。 |
保全対策 |
放置されている桑畑の環境整備(草刈り、剪定など)や野生のクワを伐採しないなどのクワの木の保全があげられる。 |
特記事項 |
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参考文献 |
原色日本甲虫図鑑(IV) |