選定理由 |
分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続基盤が脆弱と判断される。 |
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形態の特徴 |
翅の長さ45mm前後のトンボである。体は黒色で黄色の条があり、緑がかった金属光沢がある。腹長は45mm前後である。 |
生息環境 |
丘陵帯の山間湿地や湿田に生息する。湧水に由来した清流の、抽水植物が繁茂した緩流などに見られる。 |
生態 |
成虫は6月中旬〜9月上旬に出現する。羽化直後の若い個体は羽化水域から離れた疎林にいることが多いが、成熟した雄は流水の上に縄張りを形成する。幼虫は抽水植物の根ぎわや水底の沈積物の陰などに潜んで生活する。 |
分布状況 |
日本固有種。北海道、本州、四国、九州に分布し、佐渡島、淡路島、隠岐、対馬などの離島にも生息するが生息地は局地的である。県内では美濃地方に確認記録がある。 |
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減少要因 |
生息環境となる丘陵地の湿地の減少による。本種の生息する丘陵地は、人間の生産活動の活発な場所でもあり改変により生息環境が消失している。 |
保全対策 |
湿地、特に丘陵部山裾にある湿地の保全に配慮が望まれる。現状生息している場所の詳細な調査が必要である。 |
特記事項 |
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参考文献 |
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