選定理由 |
分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続基盤が脆弱と判断される。 |
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形態の特徴 |
翅の長さ20mm前後である。雄の足には前足を除いて白い軍配状のひれのようなものがある。体の色は雄は黄緑色、雌は黄緑色で背が黒色で腹長は30mm前後である。 |
生息環境 |
丘陵帯に生息する。谷間の湧水があるような緩やかな流れのある湿地などに見られる。 |
生態 |
成虫は5月上旬〜8月上旬頃に出現する。雄同士の縄張り闘争や雌に対する求愛飛翔の際に、軍配状の白い肢を広げる。 |
分布状況 |
日本固有亜種。関東以西の本州、四国、九州に分布する。種としては中国北部に分布する。県内では美濃地方の瑞浪市、恵那市、御嵩町、恵那市蛭川などに確認記録がある。数ヶ所の産地があるがいずれも不安定な場所で個体数も多くない。 |
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減少要因 |
生息環境となる河川や遊水地の埋め立てや河川改修、水質の悪化による。本種の生息する丘陵地は、人間の生産活動の活発な場所でもあり改変により生息環境が消失している。岸辺の植生の破壊も原因となっている。 |
保全対策 |
丘陵部山裾の湿地の保全に配慮が望まれる。特に本種は山裾からにじみ出た水温の低い水からなる湿地を生息環境とするため、そのような環境には十分配慮する必要がある。 |
特記事項 |
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参考文献 |
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