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ミヤマカラスシジミ

ミヤマカラスシジミ Strymonidiamera(Janson) 絶滅危惧II類
  チョウ目シジミチョウ科
選定理由 大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。 写真を拡大表示します
形態の特徴 翅を広げた大きさ32mm前後の蝶である。翅の表面は黒褐色、裏面は淡い茶褐色である。後翅の端に橙色の斑紋があり、尾状の突起がある。
生息環境 丘陵帯上部〜山地帯の落葉広葉樹林に生息する。林縁部を好み渓谷沿いのガレ場付近に多い。
生態 成虫は7〜8月に出現し、シシウド、オカトラノオなどの花で吸蜜する。幼虫の食草はクロウメモドキ、クロツバラなどクロウメモドキ科植物である。卵で越冬する。
分布状況 日本固有種。北海道、本州、四国、九州に分布する。県内では飛騨地方の高山市高根町、美濃地方の郡上市白鳥町、本巣市根尾、山県市、揖斐川町などに確認記録がある。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 食樹のクロウメモドキ、クロツバラは不要な木として伐採されてしまうことや、針葉樹の植林のため生息地そのものが消滅している。
保全対策 食樹であるクロウメモドキ、クロツバラを保全する。耕作地近くの食樹は棘のある不用な樹として切られてしまうことが多いため、地域の人々の理解を得て保全する必要がある。
特記事項  
参考文献
  • 岐阜県昆虫同好会(1990)岐阜県内蝶類採集調査記録集(2)だんだらちょう別冊
  • 岐阜県昆虫同好会(1995)岐阜県内蝶類採集調査記録集(3)だんだらちょう別冊

文責:鈴木俊文