選定理由 |
大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。 |
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形態の特徴 |
翅を広げた大きさ38mm前後で、雄の翅表には青緑色の金属光沢がある。雌の翅の表面は茶褐色で、前翅に白紋がある。裏面は雌雄とも灰色を基調に縦帯がある。 |
生息環境 |
生息地は本来カシワ林であるが、県内では他の落葉広葉樹との混生林であることが多い。いずれの生息地も集落に近い里山である。 |
生態 |
成虫は6月中旬〜7月上旬に出現し、食樹のカシワの樹林からほとんど離れず、夕方に飛翔する。まれに日中、クリなどの花で吸蜜する。卵で越冬する。 |
分布状況 |
北海道、本州、九州に分布する。国外では朝鮮半島、中国東北部に分布する。県内では美濃地方に生息し、恵那市串原、同市上矢作町、同市明智町で記録されている。 |
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減少要因 |
唯一の食樹となるカシワの県内自生地は、東濃地域の一部に限定される。もともとカシワは林縁などに自生していたが、年々、周囲の植林が成長し、カシワが混生する落葉広葉樹林も放置されてきたため、生息環境が悪化した。 |
保全対策 |
集落周辺に残されたカシワを保護しつつ、積極的に雑木林の手入れをしカシワの生育を助長することが必要である。 |
特記事項 |
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参考文献 |
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