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ツマグロキチョウ

ツマグロキチョウ Euremalaetabethesaba(Janson) 絶滅危惧II類
(環境省:絶滅危惧II類) チョウ目シロチョウ科
選定理由 大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。 写真を拡大表示します
形態の特徴 翅を広げた大きさ35mm前後の蝶である。翅の色は黄色で前翅の縁には帯状に黒色の斑紋がある。キチョウに似ているが、より小型で前翅の先が角張っている。
生息環境 丘陵帯の河川の堤防や河原、田畑のあぜ道や路傍など背丈の低い草地に生息する。近年、造成地などの人工法面などにも発生している。
生態 成虫は6月頃から出現し、メドハギなどの花で吸蜜する。湿地で吸水することもある。幼虫の食草はマメ科のカワラケツメイである。成虫で越冬する。
分布状況 日本固有亜種。本州、四国、九州に分布する。県内では美濃地方の低地〜丘陵地に確認記録が多い。また、2005年以降、多治見市〜可児市にかけて造成地の人工法面などに、外来種のマメ科植物を食草とした本種が少数採集されている。 分布情報図を拡大表示します
減少要因 食草の消失が本種減少の主要因である。幼虫がカワラケツメイを食草としているため、その生育に依存している。カワラケツメイは主に河川の冠水地や他の植物が生えにくいような乾燥した栄養分に乏しい礫地に生育する。河川整備によりその生育地が急激に減少している。
保全対策 カワラケツメイが生育できるような礫地の保全が望まれる。
特記事項 御嵩町指定希少野生生物。
参考文献  

文責:水谷治雄