選定理由 |
大部分の生息地で生息条件が明らかに悪化しつつあり、個体数が大幅に減少している。 |
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形態の特徴 |
全長6cm前後のドジョウ類。外形はドジョウによく似ているが、体はドジョウのように細長くなくずんどう。また、口のまわりにあるひげは8本で、ドジョウより2本少ない。 |
生息環境 |
丘陵地の湧水のあるような砂泥底の細流に生息。山間の水田周辺の溝によく見られる。浮遊性〜底生性の小動物を食べる。 |
生態 |
繁殖期は3〜6月で、水草などに産卵する。成魚は緩やかな流れの水域に生活するが、ドジョウと異なり浮き袋が発達しているため、水域の中層付近を遊泳していることが多い。 |
分布状況 |
東北地方北部(青森県)と中国地方西部を除く本州と四国東部に分布。国外では中国大陸、朝鮮半島に分布しているが、我が国に生息するものは別亜種とする考えもある。県内では美濃平野を取り囲む丘陵地帯に広く生息すると考えられるが確認記録は少ない。 |
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減少要因 |
生息環境は丘陵地に限定され、その中でも本種は山裾の小さな流れの中で細々と暮らしている。このため発見されることは少なく、小規模な改変でも消失しやすい。特に、こうした場所は排水路整備が進んでおり生息環境が急激に消失しているものと考えられる。 |
保全対策 |
丘陵地山裾の湿地の保全・創出に配慮が望まれる。特に、本種は山裾からにじみ出しているような水温の低い湧水域にしか生息しないため、生息環境には十分な配慮が望まれる。 |
特記事項 |
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