形態の特徴 |
体長5.0〜9.8mm、黒色の食糞性コガネムシである。上翅の肩部に赤褐色紋を現す個体もある。頭部には2横隆条がある。 |
生息環境 |
獣糞のあるところに生息しているが、特に河川敷や放牧地などの開けた環境を好むようである。 |
生態 |
成虫は3月から10月に発生し、獣糞に飛来して産卵する。孵化した幼虫はこの糞を食べて成長する。成虫は獣糞のほか人糞や犬の糞、時には腐肉に飛来することもある。 |
分布状況 |
北海道、本州、四国、九州、南西諸島に分布するが、現在では琉球列島以外ではほとんど見られない。国外では朝鮮半島、中国に分布する。県内では岐阜市から確認記録がある。 |
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減少要因 |
農耕用牛馬の減少、牧草地での薬剤の使用、草原的環境の減少など、いろいろ考えられるが、正確な原因は不明である。 |
保全対策 |
哺乳動物が生息している森林の保護、保全。かつて行われていた放牧による牛、馬などの肥育の復活。 |
特記事項 |
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参考文献 |
原色日本甲虫図鑑(II):保育社 |