選定理由 |
既知の全ての生息地で、生息条件が著しく悪化している。 |
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形態の特徴 |
体長35mm前後で、上翅側縁に黄色条があり、体下面は黄色である。中後肢は遊泳に適した形態となる。 |
生息環境 |
1年中水が涸れず水生植物が豊富で、大型魚類やアメリカザリガニがいない池沼に生息する。 |
生態 |
成虫・幼虫は水中で生活し、小動物を捕食している。卵は水草の茎に生みつけられる。また幼虫は成熟すると上陸して土中で蛹化する。 |
分布状況 |
北海道、本州、四国、九州地方に分布する。国外では朝鮮半島、シベリア、中国、台湾に分布することが知られている。県内では、関市、郡上市白鳥町、恵那市で確認記録がある。 |
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減少要因 |
かつての農薬の過剰な散布、ため池へのコイやオオクチバスなどの放流、ため池の土手のコンクリート化などが複合している。 |
保全対策 |
生息地周辺における農薬使用を抑制する。コイやブラックバスを駆除する。ため池の土手に蛹化場所となる土を使用するなど。なお、ゲンゴロウの生育にはため池中の生物が多様化が影響を与えるという研究がある。 |
特記事項 |
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参考文献 |
西原他(2009)水田生態系における生物多様性と水域ネットワークの指標としてのゲンゴロウ類.日本生態学会第56回全国大会講演要旨PC1-358 |