形態の特徴 |
翅が25mm程度で黒地に黄色の斑紋がある。未熟個体はナニワトンボと似ているが、成熟すると黒化する。 |
生息環境 |
おもに丘陵地の樹木に囲まれた挺水植物の繁茂する、浅くて水際になだらかな土のある池沼に生息している。 |
生態 |
成虫の出現期は7〜11月である。羽化直後は水域を離れ、周辺の森林で生活しているものと考えられ、成熟すると水辺に戻ってくる。 |
分布状況 |
日本固有種。本州のみに分布し、局地的に記録があるがすでに西日本では壊滅状態といえる。 |
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減少要因 |
池沼の埋め立てと水質悪化による。また、生息環境が草丈の低い湿地に限定されるため、ため池の管理形態の変化も減少要因として挙げられる。中部・関西地方では、幼虫時期の渇水によりため池が完全に干上がり絶滅した例や、周囲の植生の変化や農薬使用の影響も指摘されている。 |
保全対策 |
全国的に減少が著しいことと、移動能力も大きくないと考えられていることから、現地調査を詳細に実施し、絶滅回避の手立てを講ずる必要がある。 |
特記事項 |
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参考文献 |
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